人的資本経営とは?その意味・必要性・今後の展望を徹底解説
近年、「人的資本経営」という言葉が経営やサステナビリティ領域で注目を集めています。従業員は単なる労働力ではなく、企業の成長を支える最も重要な「資本」であるという考え方が浸透しつつあります。2022年8月には内閣府から『人的資本可視化指針』が公表され、企業は人的資本に関する情報を積極的に開示することが求められるようになりました。
本記事では、人的資本経営の定義から「人的資本可視化指針」の内容、なぜ今それが必要とされるのか、今後の動向までをわかりやすく解説します。
——————————————————————————–
1.人的資本経営とは?
「人的資本経営」とは、従業員一人ひとりのスキルや知識、経験、創造性を「資本」として捉え、その価値を最大限に活かすことで、企業の中長期的な企業価値向上を目指す経営手法です。従来、人件費は「コスト」として扱われてきました。しかし、「人的資本経営」の広がりにより、人材を囲い込んで管理するという時代から、企業が従業員と個に投資することで価値創造をする時代へと変わった形となります。
人的資本経営を推進させるためには、人的資本を体系的にマネジメントし、育成や活用の戦略を持つことが「人的資本経営」の核となります。
——————————————————————————–
2.人的資本経営の大転換:『人的資本可視化指針』(2022年8月 公表)
日本国内においては、2021年6月のコーポレートガバナンスコード改訂に伴い、サステナビリティ全体の中の一部として、人的資本への対応が求められるようになり、2022年8月30日には『人的資本可視化指針』(内閣官房)が公表され、日本における人的資本経営の大きな転機となりました。これは、企業が投資家や社会に対して人的資本に関する情報を積極的に開示するための枠組みを示したものです。
『人的資本可視化指針』の公表により、上場企業に対し人的資本経営の情報開示の義務化が、2023年春より開始されました。
2023年3月決算以降に決算を迎える上場企業は、「人材育成方針」「社内環境整備方針」「女性管理職比率」「男性育休取得率」「男女間賃金格差」等を有価証券報告書にて開示することを求められます。
これにより、企業は「人的資本」に関する透明性を確保し、投資家や社会に対して責任ある経営を示す必要があり、事前に人的資本に関する社内情報をまとめて、アクションを検討しておくことが重要です。
——————————————————————————–
3.上場企業以外の企業は人的資本経営に対応が必要か?
2023年春より、人的資本経営の取り組み開示を義務化されるのは上場企業ですが、中堅・中小・スタートアップ企業にも人的資本経営の波は広がっていくことが想定されます。
SCM(サプライチェーンマネジメント)や国際連合が発表しているPRI(責任投資原則)等の考え方の中で、企業はリスクの少ないしっかりとした企業との取引が求められ、それを確認するために、大企業を通して中小・スタートアップ企業に対し、情報公開がより求められることが想定されます。場合によっては、調査書やアンケートへの回答・監査・サステナビリティを評価する認証機関の審査等を求められる可能性もあります。
これは人的資本経営だけではなく、サステナビリティ全体への取り組みが求められるので、あくまでもサステナビリティの中の一部として人的資本経営を捉え、あらゆるサステナビリティへの対応をしていくことが、企業成長に繋がることになります。
——————————————————————————–
4.今後の人的資本経営の動向
今後、日本および世界で人的資本経営はさらに進展していくと予想されます。
特に欧米では、人的資本情報の開示がすでに進んでおり、日本でも国際基準との整合性を図りながら開示の標準化が進んでいく見込みです。
今後についてはまだまだ議論中ですが、「育成」「従業員エンゲージメント」「人的資本の流動性」「ダイバーシティ」「健康・安全」「人的資本に関するコンプライアンス・労働慣行」等においても検討が進められています。今後、より細かな開示内容が要求されてくるでしょう。
——————————————————————————–
5.人的資本経営を進めるためのステップ
実際に企業が人的資本経営を進めるためには、次のようなステップが考えられます。
- 現状把握:従業員データや組織の現状を分析
- 方針策定:人的資本に関する方針や目標を策定
- 施策実行:教育研修、ダイバーシティ推進、健康経営などの施策を展開
- 可視化・開示:KPI設定と情報開示
- 改善サイクル:PDCAによる継続的改善
このプロセスを継続的に行うことで、人的資本経営が企業文化に根付いていきます。
——————————————————————————–
6.まとめ
人的資本経営とは、従業員を「資本」として捉え、その価値を最大限に活かす経営手法です。2022年8月に公表された『人的資本可視化指針』や2023年からの開示義務化を受け、今や人的資本経営はすべての企業にとって避けて通れないテーマとなりました。
経営者やサステナビリティ担当者にとって、人的資本経営は「企業の未来を左右する戦略」です。人的資本への投資と情報開示を進めることは、社会的評価や投資家からの信頼にも直結します。
人的資本経営を企業文化として根付かせ、持続可能な成長を実現していきましょう。
——————————————————————————–
7.LOCAL STARによるサステナビリティコンサルティング
これから本格的に人的資本経営に取り組もうとする企業は、外部の専門家による支援を活用することで、自社だけでは難しい人的資本経営の導入や運用をスムーズに進めることができます。
👉 LOCAL STARのサステナビリティ支援サービスでは、人的資本経営の実務に直結する形での支援を提供し、企業の成長を後押しします。

今こそ、持続可能な未来へ向けた第一歩をともに踏み出しましょう。
——————————————————————————–
📌 まずはここから始めましょう
👉 LOCAL STARのサステナビリティコンサルティングを見る

——————————————————————————–